バネ指はステロイド注射か手術しかないのか
バネ指、、困っている方は結構いらっしゃいます。
そして整形外科に行くとステロイド注射をするか、固定するか、「なるべく手を使わないようにしてください」と言われます。症状が進んでいると手術も勧められることもあります。
それしか方法がないと思われがちですが、実はそんなことはなくて必要な調整とセルフケアをすることで改善できるのです。
事実、当院では手術しかないと言われた方が日常気にならないレベルまで改善しているケースがいくつかあります。
バネ指(弾発指)
バネ指とは指を曲げた状態から伸ばすときに何かがひっかかりスムーズに伸ばせない状態のことです。
カックッとなり痛みも伴います。
反対の手で手伝わないと伸ばせないこともあります。
手は日常的に使うので大変不便です。
そもそもは腱鞘炎から始まっています。
なぜ腱鞘炎が起こるのでしょう。
指を曲げるための腱(筋肉の延長上のスジ)は骨から外れないように腱鞘というベルト通しの中を通っています。通常はスムーズに滑って摩擦は起きないようになっています。
しかし腱と腱鞘の間で摩擦が起きると腱鞘炎となります。
腱鞘炎が進むとカサブタのように腱や腱鞘が厚くなり、さらに腱と腱鞘の滑りが悪くなり引っかかりが生じ、バネ指になってしまうわけです。
傾向としてホルモンの影響で更年期の女性や妊娠出産の時期の女性に多いとされています。
また、人工透析をしている方は腱鞘にアミロイドという物質が沈着してバネ指を発症することがあります。(これに関しては私の施術は適応外です)
整形外科での一般的な治療法はステロイド注射、消炎鎮痛薬の使用、患部の固定です。再発を繰り返すケースは腱鞘の一部を切開する手術が行われます。
私が対応できるバネ指(腱鞘炎)
先に記したようにアミロイドによるバネ指は対応できません。
それは整形外科の先生にお願いするべきです。
私が対応できるのは手の使いすぎによるバネ指、使いすぎた覚えのないバネ指、ホルモンの影響とされている年代のバネ指です。
私の経験上、バネ指を発症した方のほとんどが手だけの問題ではなく背骨に問題が隠れています。
(厳密に言うと肘や手の中の細かい骨の問題などありますが話がややこしくなるので割愛します。)
よくあるパターンですが、肩や腰の痛みで来院されお話を伺ってるうちに「関係ないかもですがバネ指なんです」とお話しされるのです。
なぜなのか。
背骨に動きが悪い箇所や歪んでる箇所があると体幹の筋肉はそれに伴なって硬さが出たり、筋出力を発揮しにくかったりします。
腕の筋肉は体幹から伸びており肘、手首を介して指の筋肉へと繋がっています。
体幹の筋肉の異常がそのまま腕の筋肉に伝わり、固い筋肉を酷使したり、力を発揮できない筋肉の代わりに余計な筋肉までもが頑張りすぎたり。
その結果、普通に生活していても「使いすぎ」とされてしまうのです。
美容師さんなど特定の手の動きを繰り返すことで起こる腱鞘炎、バネ指もこれに当てはまります。
体全体を整えることがバネ指、腱鞘炎を解決する第一歩です。
背骨の問題、筋肉の問題、全身の問題。
それこそ私の得意とするところです。
背骨の問題というとボキッとされると思われがちですがご自身の力を利用して整えるのでリスクはありません。
操体法という手法を使って整えます。
ただし、背骨の問題を解決しただけでは完全に良くなりません。
良くなっても再発の可能性があります。
そこで大事なのが筋肉の使い方から変えてしまうこと。
筋肉には優先的に使いたい筋肉となるべく使いたくない筋肉があります。
腱鞘炎など不調を起こしてしまった場合、この筋肉の優位劣位が逆転していることが多いのです。
すでに腱鞘炎、バネ指の方はもちろん、そうでない方も以下のワークを試しにやってみてください。
注:バネ指で痛みのある方は痛くない、カクカクしない範囲の曲げ具合でやってください。
まず、両手でグーパーグーパーして握りやすさを確かめます。
右手の掌の中指の付け根の膨らみの部分を左手の親指で押さえてグーパーグーパーを10回します。
その後また両手でグーパーグーパーします。
右手の方が軽く感じませんか?
正しく筋肉を使えると余計な力はいらないのです。
これはほんの一部の紹介ですが筋肉の使い方を変えていかないと根本的に人間の体は変わらないと考えます。
まとめ
・バネ指は腱鞘炎が進行すると起こる。
・バネ指は手だけの問題ではなく背骨など全身の問題が隠れている。
・筋肉の使い方を変えると楽に動かせる。
・バネ指はステロイド注射、固定、消炎鎮痛薬、手術の他にもできることがある。
バネ指と整体は無関係と思われがちですができることがあります。
お困りの方は一度ご相談ください。
最後までおつきあいありがとうございました。